基幹講座
生命応答システム分野
鈴木 邦律 准教授 博士(理学)
その他の所属先: (1)東京大学 大学院新領域創成科学研究科 附属生命データサイエンスセンター (2)東京大学 微生物科学イノベーション連携研究機構(CRIIM)
Theme
細胞生物学、分子生物学
Keyword
出芽酵母、ライブイメージング、オートファジー
研究者紹介
私は大学院に進学して研究を始めて以来、常に単細胞生物を研究対象としてきました。修士課程では、単細胞紅藻 Cyanidioschyzon merolaeを日本で初めて培養し、その分裂様式を経時的に観察しました。C. merolaeは二分裂で増殖する生物ですが、分裂の過程でミトコンドリアや葉緑体が細胞核と同調して分裂する様子を解析しました。やがて蛍光タンパク質を用いたライブイメージング技術が開発され、生命現象のダイナミズムを生きたまま追跡することが可能となってきました。博士課程では、当時基礎生物学研究所に所在した大隅良典先生の研究室で出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeのオートファジー研究を行いました。オートファジーの中心を担うのは、オートファゴソームと呼ばれる二重膜で区画化された膜オルガネラです。私は蛍光タンパク質を用いたライブイメージングにより、出芽酵母でオートファゴソーム形成が起きる場所を特定しました。現在も引き続きオートファゴソーム形成の分子機構を研究しています。最近は、オートファゴソームなどの膜オルガネラに加え、液―液相分離により形成される非膜オルガネラに注目し、環境に応答した細胞内構造体のダイナミズムをライブイメージングにより解析しています。
研究者略歴
1987年 | 静岡県立浜松北高等学校 卒業 |
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1992年 | 東京大学 理学部 生物学科 卒業 |
1994年 | 東京大学 大学院理学系研究科 植物学専攻 修士課程 修了 |
1994-99年 | 浜松ホトニクス株式会社 システム事業部 |
2000年 | 日本学術振興会特別研究員DC2 |
2002年 | 総合研究大学院大学 生命科学研究科 分子生物機構論 博士課程 修了、博士(理学) |
2002年 | 日本学術振興会特別研究員PD |
2003年 | 国立基礎生物学研究所 エネルギー変換機構研究部門 助手(のち助教) |
2009年 | 東京工業大学 統合研究院 先進研究機構 特任助教 |
2011年 | 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 准教授 |