連携講座
がん先端生命科学分野
Theme
腫瘍生物学・ドラッグディスカバリー・薬理学
Keyword
染色体不安定性、DNA複製ストレス、分子標的治療薬、マルチオミックス解析
研究者紹介
京都大学大学院農学研究科では、生殖生理学研究室(現・生殖生物学研究室)に所属し、修士課程・博士課程の5年間、マウス初期胚の発生と細胞周期の研究に携わってきました。これが私の研究人生のスタート地点です。学位取得後は、研究の場を米国メイヨクリニックに移し、研究テーマも発生学から腫瘍生物学に大きくシフトさせました。メイヨクリニックでは博士研究員(ポスドク)として約4年半、家族性乳がん・卵巣がんの原因遺伝子BRCA2の機能解析など、がんの基礎研究をおこなってきました。ポスドク修了後は武田薬品工業株式会社のがん創薬研究部門(Oncology Drug Discovery Unit)に入職し、製薬企業の研究者として応用研究にフォーカスした新たな研究キャリアをスタートさせました。武田薬品工業には12年間在籍しましたが、その在籍期間中、新規プロジェクトの立ち上げ、化合物スクリーニングから臨床候補化合物選出までの創薬研究フロー全般、グルーバルチームでの開発戦略立案、など、がん分子標的治療薬の創薬研究・臨床開発について本当に多くのことを経験させていただきました。2018年9月からは、研究の場を国立がん研究センター先端医療科発センターに移し、再びアカデミア研究者としてのキャリアをスタートさせました。これまでの経験を活かし、日本のがん研究の発展に少しでも貢献できるよう、国内外のアカデミア、製薬企業、バイオテックと連携しながら、新規治療法の開発を目指したがん創薬研究をチーム一丸となって進めてまいります。
研究者略歴
1997年 | 京都大学 農学部 卒業 |
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2002年 | 京都大学大学院 農学研究科 応用生物科学専攻 博士課程修了 |
2002年 | Mayo Clinic, Radiation Oncology, 博士研究員(Dr. Junjie Chen) |
2004年 | Mayo Clinic, Laboratory Medicine and Pathology, 博士研究員(Dr. Fergus Couch) |
2006年 | 武田薬品工業 癌創薬ユニット(旧創薬第二研究所)、研究員 |
2007年 | 武田薬品工業 癌創薬ユニット、主任研究員 |
2014年 | 武田薬品工業 癌創薬ユニット、分子機能サブグループヘッド |
2016年 | 武田薬品工業 癌創薬ユニット、分子薬理グループヘッド |
2017年 | TAKEDA Pharmaceuticals International, Inc., シニアサイエンティスト |
2018年 | 国立がん研究センター・先端医療開発センター・ゲノムトランスレーショナル分野・ユニット長 |
2021年 | 東京理科大学・生命科学研究科・客員准教授 |
2022年 | 東京大学大学院・新領域創成科学研究科・客員准教授 |