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連携講座
応用生物資源学分野

堀 清純 客員准教授 博士(農学)

その他の所属先: 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究部門
Theme

植物遺伝育種学

Keyword

イネ、遺伝資源、食味品質、農業形質、ゲノム育種

Message

温暖化に伴う気候変動により、作物に被害をもたらす病害虫が増えたり、作物の栽培地域が変化して今までの産地では生産しにくくなったりしています。私達の研究室では、主要作物のイネを実験材料として、ゲノムや遺伝子情報を利用して温暖化による食糧問題を克服する新しい作物や新品種を作ろうとしています。最新の基礎研究と品種育成などの応用展開の両方に携わることができる研究環境です。

研究者紹介

1985年に茨城県つくば市で科学万博という大きなイベントがありました。自分はまだ小学生でしたが、会場内で展示されていた「1万個以上の実がついたトマトの苗」を見て、とても驚いたのを覚えています。その体験が、研究者を目指すきっかけになったと思います。現在は、世界中の多様な特徴を持つ栽培品種や在来品種や近縁野生種から、お米がおいしい、たくさん収穫できる、病気に強い、乾燥に強いなどの遺伝子を見つけて、その分子機能を明らかにし、新しいイネ品種を開発することを目指しています。イネは2005年に全ゲノムDNA塩基配列が解読されて、約4万個の遺伝子を持つことが分かっています。しかしながら、現在でもまだ大部分の遺伝子の分子機能は不明なままです。そこで、生物学的または農学的に重要な遺伝子を、さらに見つけていきたいと考えています。取得した研究成果の多くは、イネだけでなく他の穀物や野菜や果樹の品種改良にも利用できるため、国内外の農作物をより高品質に多収量にすることができるのではないかと期待しています。

  • 気候変動に負けない良いお米を作る遺伝子を見つけます。

  • 炊飯以外の用途にも利用可能な次世代イネを開発しています。

研究者略歴

1994年 埼玉県立熊谷高等学校 卒業
1999年 日本大学 農獣医学部 応用生物科学科 卒業
2001年 横浜市立大学大学院 総合理学研究科 修士課程 修了
2004年 岡山大学 自然科学研究科 博士課程 修了、博士(農学)
2004年 岡山大学 資源生物科学研究所 特別研究員
2006年 農業生物資源研究所 任期付研究員
2011年 農業生物資源研究所 主任研究員
2017年 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 上級研究員
2019年 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 客員准教授