兼担分野
先端海洋生命科学分野
研究者紹介
海洋には、大気中の二酸化炭素量とほぼ同量の有機態炭素が溶け込んでいますが、細菌や古細菌といった原核微生物は、この巨大な有機態炭素プールの唯一の利用者として、海洋の炭素循環に深く関わっています。また、二酸化炭素に加えて、亜酸化窒素、メタン、ジメチルサルファイドといった温室効果関連ガスの動態にも微生物過程は深く関与しています。こうした微生物過程の研究を通して海の生態系や物質循環に関する理解を深めることが、私たちが直面する環境問題に対処するための方策にもつながるはずです。広大な海を研究対象とするのは容易ではありませんが、大型研究船に乗船して太平洋を横断するような広域観測や臨海実験施設などでの時系列観測を、物理、化学、生物など多様な分野の研究者と協力して実施することで、様々な研究課題に挑戦しています。
研究者略歴
1986年 | 青雲高等学校 卒業 |
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1990年 | 東京大学 農学部 水産学科 修了 |
1992年 | 東京大学 大学院農学生命科学研究科水産学専攻 修士課程修了 |
1994年 | 日本学術振興会特別研究員DC2 |
1995年 | 東京大学 大学院農学生命科学研究科水産学専攻 博士後期課程修了 博士(農学) |
1995年 | 創価大学助手 工学部生物工学科 |
1997年 | 広島大学講師 生物生産学部 |
2000年 | カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員 スクリプス海洋研究所 |
2002年 | 広島大学大学院講師 生物圏科学研究科 |
2006年 | 東京大学助教授 大気海洋研究所 |
2018年 | 東京大学教授 大気海洋研究所 |