専攻長からのご挨拶
先端に立ち、先端を創る。
本専攻のリニューアルしたホームページに掲げたキャッチコピーです。先端に立つ、とは先端を創ること。ピラミッドの頂点が先端だとすると、すでにあるピラミッドに登り詰めて先端に立つのではなく、あなたが行っている研究が発端となって追随され、下が伸びていくイメージ。小さなピラミッドが大きくなっていく、つまり始めから先端なのです。発端が先端に転ずる。そんな研究をしよう、そう言っているわけです。
Integrated Bioscience、本専攻の英語名です。これは先端を創るためのアプローチの仕方を表しています。慣れ親しんだ研究方法だけでなく、様々な方法論や考え方を取り入れよう、ということです。本専攻は、約20年前に本郷の理学系、農学系、薬学系、工学系研究科、そしてそれらの中の様々な専攻や講座から教員が集って発足しました。それでひとつの専攻の中に、食、健康、生物資源、多様性・進化といった様々なベクトルをもった研究室があります。それらが「学融合」を旗印に生命原理を追求しています。このような様々な研究ベクトルに加え、ウェット~ドライ、ミクロ~マクロ、実用~基礎、といった多様な方法、対象、出口のディシプリンを学びあい、取り込み、融合させ、あるいは協奏させて、誰もやったことのない研究をやる(先端を創る)ことを志向しています。20年経って教員の代替わりは進んでいますが、その精神は変わりません。
本郷を伝統、駒場を教養と特徴づけるなら、柏は「創成」です。新しい(Frontierな)研究領域を創成する、新領域創成科学研究科という長い名前は、その意気込みを語っています。
本専攻に入学する皆さんには、そのような研究を体験する中でチャレンジする意欲を磨き、
・論理的に、そして証拠に基づいて、考え、検証する
・伝わる説明をし、質問に向き合う
・国際化を日常とする
ことをトレーニングすることで「研究者マインド」を身に着けていただきたいと思います。本専攻は、科学者を育成する一方で、「研究者マインド」を身に着けた人材を広く社会に送りだすことを目指しています。
・論理的に、そして証拠に基づいて、考え、検証する
・伝わる説明をし、質問に向き合う
・国際化を日常とする
ことをトレーニングすることで「研究者マインド」を身に着けていただきたいと思います。本専攻は、科学者を育成する一方で、「研究者マインド」を身に着けた人材を広く社会に送りだすことを目指しています。

先端生命科学専攻 専攻長 河村 正二