連携講座
応用生物資源学分野
Theme
遺伝学、昆虫デザイン学
Keyword
カイコ、遺伝子組換え、ゲノム編集、シルク、有用物質生産
研究者紹介
私は子供の頃から昆虫が好きで、そのカッコよさ、大きさ、綺麗さ、そして珍奇さに惹かれ、昆虫の多様性に興味を持ってきました。特にクワガタムシとカミキリムシが好きです。趣味だけでなく研究材料として使うためにも、今でも採集に行っています。年数回しか採集に行けなくて残念ですが、仕事でいろいろなところに採集に行けるのは幸せだと感じます。大学では、ショウジョウバエの集団遺伝学の講座に所属し、生物に大きな進化をもたらすことがあるトランスポゾンの分子進化の研究を行いました。その後、ポスドク時代には、様々な昆虫が環境適応のために利用している繭・シルクの遺伝子の多様性の研究を行い、さらに、点突然変異が個体の表現型にもたらす影響を調べるために、化学変異原を用いた大規模なマウスミュータジェネシスプロジェクトに参加しました。その後、やはり昆虫の研究をやりたいと思い、カイコのトランスポゾンミュータジェネシス、カイコゲノム情報と組換え技術を利用した既存突然変異体の原因遺伝子の同定、遺伝子組換えカイコによる新機能シルク・組換えタンパク質の開発と実用化などを行ってきました。近年、次世代シーケンシングとゲノム編集という夢の技術が使えるようになったので、なんとか部分的にでもインセクトデザインを実現したいと思っています。
研究者略歴
1990年 | 九州大学理学部生物学科卒業 |
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1996年 | 九州大学大学院医学系研究科分子生命科学系専攻 博士課程退学 |
1996年 | 農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所 特別研究員 |
1997年 | 九州大学大学院医学系研究科 分子生命科学系専攻 博士号取得(理学博士) |
2001年 | 理化学研究所 ゲノム科学総合研究センター 研究員 |
2004年 | 独立行政法農業生物資源研究所 遺伝子工学研究チーム 任期付研究員 |
2006-07年 | フランス国立農学研究所 研究員(兼任) |
2009年 | 独立行政法農業生物資源研究所 遺伝子組換えカイコ研究センター 主任研究員 |
2011年 | 独立行政法農業生物資源研究所 遺伝子組換えカイコ研究開発ユニット ユニット長 |
2013年 | 先東京大学大学院新領域創成科学研究科 客員教授(兼任) |
2016年 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構) 生物機能利用研究部門 新産業開拓研究領域 カイコ機能改変技術開発ユニット ユニット長 |
2021年 | 農研機構 生物機能利用研究部門 絹糸昆虫高度利用研究領域 研究領域長 |